https://alexandr-rogers.livejournal.com/1983924.html
アレクサンドル・ロジャース著:03/08/2026
【要約】
- 日本が米国債を売り続けたことで、アメリカは30年以上ぶりにドルを売って円安を抑えようとしています。
- アメリカは国の借金を増やす必要があるのに買い手が少なく、国債の利回りが2007年の危機より高くなっています。
- 個人の借金の返済ができなくなる人が増え、AIバブルの問題も重なって、経済が悪い方向に進んでいます。
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【本文】


「どうやら、我々は前代未聞の大騒動の瀬戸際に立っているようだ」(オデッサのポパンドプロより)
「かねてよりボルシェビキが長らく語り続けていたことが、いよいよ始まる」
好きな方の冒頭句を選べばいい。いや、両方使ってもいい。遠慮なく持っていけば、また別のを描いてあげるから(同じくポパンドプロの言葉だ)。
アナリストというのは実に都合のいいもので、どんな大騒ぎが起きても、あらかじめ用意しておいた文章がある。「ほら、この通り、以前にもこう分析して予測していた通りだ」と言えば済む。
こちらの記事を見てごらん。アメリカと日本についても、あらかじめ書いておいた通りのことが起きている。韓国については、別途テレグラムで記事を書いた。
つまり韓国と日本は、どちらが先に、あるいはどちらが後に崩壊するかを競っているようなものだ。そしてアメリカ側(ベッセントとルトニック)は、火の手に駆け回り、金をばらまいて火消しをしている。
まずは韓国株を買い集め、市場の下落を食い止めようとしている。
そして直接、日本の為替市場に介入し、570億ドル超を売って円安を食い止めようとしている。これは30年以上ぶりのことだ。
ここで少し説明しておこう。日本は年初からドルを売り続けてきた。だがその場しのぎにしかならず、円安は再び進んでいく。
円安が進めば、日本銀行は国債の金利を引き上げざるを得なくなる。そうしないと、保有者が「実質的な価値が目減りする」と判断し、国債を手放し始めるからだ。
最初は外貨準備の現金を取り崩していたが、それも尽きたらしく、今度は米国債を売り始めた。第1四半期には300億ドル相当、第2四半期には600億ドル相当を売却している。アメリカ側は慌てて「おい、何をしてくれているんだ!」となり、日本がこれ以上米国債を売り払わないよう、自らドルを売る羽目になった。
これで大体分かってもらえただろうか?
改めて確認すると、米国財務省の現行予算計画では、今後1年間で約2兆ドルの資金を調達する必要がある。つまり、月に1600億ドル以上の米国債を発行しなければならない。
ところが日本は、新規の米国債を買わないばかりか、既に保有しているものまで売り払っている。まったくもって事態は深刻だ。
前回の入札では、買い手がほとんど現れなかった。ペルシャ湾岸諸国も、今は自国の予算を立てるので精一杯なのだ(ドナルド・トランプがあれこれやらかしたせいだ)。そのため、表面上の金利は変わらないにもかかわらず、10年物米国債の実質利回りは5.02%にまで達した。入札不成立を避けるため、額面を下回る価格で売り出した結果だ。これはあまりにもみっともない事態だからだ。
ちなみに5.02%という数字は、2007年の危機の時期をも上回っている。
そして直近の入札では、さらに買い手が減り、同じ10年物米国債の利回りは5.27%にまではね上がった!
こうなると、既に発行済みの国債についても金利を引き上げざるを得なくなる。そうしないと、既存の国債を売り払い、より利回りの高い新しい国債を買おうとする動きが出てくるからだ。
国債金利が0.25%上がるごとに、米国の連邦予算は年間100億ドルの追加負担を強いられる。
こうして、あの「北の国からやってくる可愛い獣」が近づいてくる。いわゆる「債務のスパイラル」が回り始めるのだ。そしてその先には、ハイパーインフレという獣が待ち構えている。
ここで例によって、ヴァルラモフという筋金入りの反体制派が「ロジャースは経済のことを何も分かっていない!」と叫びながら駆け寄ってきて、泣きわめくはずだ。
そんな中、格付け会社フィッチが最新の報告書を発表し、今年第2四半期の個人向けローンの債務不履行件数が歴代最高を記録したと明らかにした。どうやら2007年の時点をも上回っているらしい。
トランプが言うようになったものだ「お前らは親よりも俺に恩義を感じるべきだ」。そのうち、怒り狂った大衆にリンチされるのが落ちだろう。
事態はここまで深刻になり、個人向け融資を手がけていたファンドの多くが、相次いで連邦破産法第11条の適用を申請したり、少なくともCEOを解任したりしている。
つまり、金貸しのハゲタカたち自身が、今度は破産に追い込まれているのだ。まったく「ここまで来たか」というところだ。
ハドソン川沿いには、セメントを満たしたバケツを運ぶベルトコンベアが設置され、環境は完全に破壊されるだろう。心配だ。
そしてその全ての上に、巨大な「AIバブル」が覆いかぶさっている。2000年の「ドットコムバブル」よりもはるかに大きな規模だ。
この事態を収拾する方法は、ただ一つしかない。
ゼレンスキーに、さらに金を渡すことだ。それが一番だ。
悪い、つい口が滑った。
真面目な話、パウエルが解任された後、トランプ、ベッセント、ルトニック(特にこの三人)がこの状況を必ずやめちゃくちゃにするだろう。少なくともパウエルは、何が起きているのかを理解し、抵抗しようとしていた。
これほどまでに無能な連中は見たことがない。かつてハザノフのネタに出てきた看護師が言っていたように「長年の経験で色々なものを見てきましたが、これほどまでとは!」だ。
彼らはきっと、こう叫びながら全てを台無しにするだろう。「イランをほぼ壊滅させた。第二次世界大戦以上の被害を与えた(これは本人の言葉だ!)。だが寸前になって、我々が【取引】の直前にあることに気づいたのだ」(イラン側はあくびをしながら「いや、全然そんなところまでは行ってないけど」と答えるだろう)。そして「お前らは俺のおかげでこれまでで一番幸せに暮らしてきただろうが、恩知らずめ。俺から選挙を盗んだくせに!」と言いながら、納屋から逃げ出すのだ。