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ウラジーミル リトビネンコ⚡️ロシアが「生産戦争」に勝利するための必須条件が明らかに

ria.ru

ウラジーミル リトビネンコ著:01/07/2025

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ロシアが「生産戦争」に勝利するための必須条件が明らかに

サンクトペテルブルク鉱山大学の学長ウラジーミル・リトビネンコ氏の論考

世界情勢と経済の変化

ウラジーミル・プーチン大統領は現在の世界情勢を「地殻変動的なグローバル変革のプロセス」と表現しています。人類はリベラリズムの危機に直面し、帝国同士の厳しい対立が再び顕著になっています。それに伴い、経済面でも従来の「国家は市場の自己調整に介入しない」という原則から、保護主義と合理的な自給自足(オートアーキー)へと移行しつつあります。

グローバル・ノース(先進諸国)は主権を重視していますが、グローバリゼーションが進展した時代に国際的な分業が拡大し過ぎたため、最も発展した国々でさえ自給自足への回帰は極めて困難な課題となっています。

アメリカやイギリスはオフショアを含めて利益創出の中心を自国に集約しましたが、その一方で主要な生産技術の多くを失いました。象徴的なのは、エネルギーコストの増加により、ドイツの主要産業企業がアメリカに移転したことです。自動車産業では、フォルクスワーゲンメルセデス・ベンツ、ポルシェといった大手がその例です。

生産拠点移転の困難と人材不足

実際には、拠点の移転は容易ではありませんでした。受け入れ国ではエンジニア人材の深刻な不足が生じ、場合によってはヨーロッパから持ち込んだ設備の単純な組み立てすら困難でした。再工業化の過程で発生する特殊な技術課題は、なおさら大きな障害となっています。

ロシアの現状と課題

NATOのマーク・ルッテ事務総長によれば、現在NATOはロシアと「生産戦争」に突入しています。これは最新兵器の開発競争だけでなく、広義の産業イノベーション競争を意味します。西側諸国は強力な産業基盤、投資、人材による長期的なプログラムを推進しています。

ロシアも再工業化を掲げていますが、主要な目標が20以上の国家プロジェクトに分散しており、相互の連携やシナジーが見られません。例えば「効率的で競争力のある経済」プロジェクトは独自の指標と責任者で進行し、「生産手段と自動化」「新素材と化学」「データ経済」などもそれぞれ独立しています。これらが偶然に新たな革新的工業製品を生み出すことがあっても、それは計画的な成果ではなく偶然の産物です。

教育分野に近い「人材」プロジェクトも同様の問題を抱えています。大学を基盤としたキャリアセンターが数百設立され、2030年までに39万人が独立した資格評価を受ける予定ですが、これが再工業化に寄与するかは疑問です。

スターリンの「人材がすべてを決する」

1935年、ヨシフ・スターリンは第一次・第二次五カ年計画の成功を「人材がすべてを決する」という三語で説明しました。当時、ソ連はゼロから現代的な機械、トラクター、自動車、軍需品の大量生産を実現しました。

現代ロシアの課題と教育改革

現代のロシアはさらに困難な課題に直面しています。前線には後方支援が必要なように、軍需生産にも幅広い産業の強力な支援が不可欠です。特に工作機械、エレクトロニクス、先端素材の生産が重要です。

しかし、教育政策やその基盤となる教育制度には混乱が見られます。ソ連時代は五カ年計画と産業間バランスモデルによる発展がありましたが、現在は各分野で予算執行を目的としたバラバラのプログラムが乱立し、明確な最終目標が不明確です。

ロシアのリーダーシップの基盤

  1. 再工業化と資源活用
    ロシアのリーダーシップの基盤は、独自の自然資源を効果的に活用した経済の再工業化です。ロシアは世界の20%以上の天然資源を有し、その総価値は米国をはるかに上回る100兆ドル以上とされています。さらに、宇宙・原子力分野では先端技術を維持しています。

  2. 社会的魅力の創出
    産業発展は、地域の社会的魅力の創出と同時に進める必要があります。例えば「マイホーム」プログラムなど、手頃な住宅問題の解決が不可欠です。

  3. 金融支援
    再工業化のためには、目的別融資や低金利(年1~2%)によるイノベーション投資、厳格な資金用途管理が必要です。

  4. 計画的市場経済
    国家計画と民間所有、起業活動、市場競争が組み合わさった計画的市場経済が、主権経済の未来を担います。

  5. 実践的・研究的エンジニア人材の大量育成
    イノベーション志向の新しい価値観を持つ「実践型エンジニア」「研究型エンジニア」の大量育成が不可欠です。

サンクトペテルブルク鉱山大学の教育モデル

同大学では、個人の志向と国家発展の方向性を結びつける明確な目標設定を重視。専門分野への尊敬、広い視野、先端科学の理解を促し、教員と産業・教育の指導者が連携して学生を育成する体制を整えています。

高等工学教育は、理論知識と実践力を兼ね備えた新しい人材の育成を目指し、5~6年の長期教育を実施。基礎科目の共通化や、AI・デジタル化への対応も進めています。

また、柔軟なコミュニケーション能力(ソフトスキル)、経済的知識、技術経済分析、エコロジー対応、科学技術の発展動向の理解など、多面的な能力の育成にも力を入れています。

新しいロシア人エンジニアの価値

新しい質のロシア人エンジニアの卒業証書は、従来よりもはるかに重みを持つものとなります。そのため、工学系大学卒業生の数は減少しますが、これは高等教育の価値低下を防ぐための措置であり、優れた中等専門教育の充実にもつながります。

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