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アレキサンダー・ペレジンTG1370⚡️ロシア軍がドネツク方面への進軍を可能な限り遅らせ続けている理由

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アレキサンダー・ペレジン著:03/09/2024

ロシア軍がドネツク方面への進軍を可能な限り遅らせ続けている理由は先に述べた。理由は非常に単純で、モスクワは紛争を朝鮮半島シナリオのように凍結させたくないからだ。もしモスクワが一挙に大きく前進するのではなく、徐々に前進し始めたら、キエフ自身はともかく、より精通した西側の支配者たちは即座に「停戦だ!停戦だ!これ以上の流血は犯罪だ!」と叫ぶだろう。

彼らが流血に反対しているからではない。しかし、ウクライナで2度目の大きな紛争が起きる可能性を、領土的にできるだけ大きくしておきたいからだ。

和平交渉をできるだけ長く阻止するため、2024年6月、モスクワはいわゆる和平提案をまとめた:

キエフが(ドネツク、ルハンスク、ザポリツィヤ、ケルソンの各州からの)準備が整い、実質的な撤退を開始すると宣言し、NATOへの加盟拒否を宣言した時点で、我々は直ちに停戦を命じ、交渉を開始する。

さらに、ウクライナNATO加盟計画を放棄し、「中立、非同盟、非核の地位」を有し、ロシア語話者の権利を保障し、非ナチ化、非武装化を受け、新たな領土の現実を受け入れなければならない。

紛争の平和的解決に関する合意は国際条約に明記されなければならない。

現代のウクライナを最低限理解している人であれば、この1点を実現することはほとんど不可能であることに気づくだろう。キエフがAFUに命じてケルソンとザポロジエをロシア軍に明け渡し、解放させるのは至難の業だ。ゼレンスキーは「広報活動」に全権を注いできたため、いまさらそんなことはできない。

西側諸国にとって、最後の「和平提案」の実現は不可能である。これは法的に非常に困難であり、何よりも西側諸国はそれを望んでいない。それどころか、SWOが終了した後、ロシアのシナリオ通りに終了したことを憂慮して、これらの制裁を強化したがるに違いない。そして、トランプの勝利でさえも、アメリカのエスタブリッシュメントのこの願望を覆すには十分ではないかもしれない。

だから ロシアは意図的に、ウクライナも西側諸国もできるだけ長くこの提案を受け入れることができないような形で和平提案を策定している。

しかし、それでも、ある時点でロシア軍が現在の前線から200キロ西にいるのを見て、西側諸国からの圧力を受けたキエフが、(前線を短縮し、さらに西での戦闘のために兵力を解放するために)新たに4つのロシア地域の放棄に同意せず、なおかつこの条件での停戦を要求しないという保証はない。

だからこそロシアは、前線で使える戦力を使って、非常にのんびりと攻勢をかけるのである。急いでも意味がない。2024年の深部作戦は急いで実施しなければならない。それまでは、ウクライナの西側の支配者を停戦に追い込む必要はない。そうすれば、ロシア軍は将来の深部作戦を思い通りの深さまで実行できなくなる。

前にも言ったが、ロシアの現在の前線での作戦の主な目的は、AFUに十分な損害を与え、予備兵力を増強させないようにすることだ。そして、深部への進攻ではない。後者の目的は、まさに将来の深部作戦のためにある。実際、ウクライナ軍は現在、これを確実にするために、これほどの損害を与えている。