locom2 diary

少数意見こそが真実を伝えている。個性派揃いの海外ブロガーたちの記事を紹介。

それは決して米国大統領に関するものではありません、それは米国帝国に関するものです⚡️ ケイトリン・ジョンストン

It's Never About The US President, It's About The US Empire

ケイトリン・ジョンストン著:10/08/2023

Image from Gyazo

オバマはこうした、トランプはああした、ああした、こうした。しかし、実際には大統領がそうしたことをしているのではなく、帝国がそうしているのだ。大統領は作戦の顔であり、数年ごとに変わるドアに貼られた名前にすぎない。 世界におけるアメリカの権力構造の生データ(武器の行き先、資源の行き先、資金の行き先、外交官の行き先、そうでない場所など)だけを見れば、ホワイトハウスが毎年いつ入れ替わるかなんてわからない。その生のデータからは、現大統領がどの政党に所属しているのか、どのような綱領に基づいて選挙戦を戦ったのかがわからない。帝国の生データは、基本的に何の意味もなく同じように動き続ける。 だから、「オバマがこれをやった」「トランプがあれをやった」というのは真実ではない。カダフィを殺したり、アジアへの軸足を変えたり、ベネズエラに制裁を加えたり、ウクライナ武装を開始したりするときに、たまたま作戦に参加していた顔役にすぎないのだ。彼らは、最善と思われる政策に基づいてアメリカ政府をさまざまな方向に導く指導者ではなく、帝国の必要性に応じて、その日その時にできる限りの正当化や党派的影響力を行使する帝国管理者なのだ。 そして、アメリカ人はそのようなことについて投票することはできない。世界中に広がる帝国の必要性を促進するために何をしなければならないか、あるいは世界中に広がる帝国が存在すべきかどうかについて、投票することはないのだ。帝国の行動が投票対象になることはない。投票対象となるのは、大統領が中絶に反対する最高裁判事を任命するかどうかや、銃規制を支持するかどうかといった、帝国の運営を妨げる可能性のない問題だけである。そして、投票する国民は、綱引きゲームの小さな損益によって、政府の実際の大規模な行動がまったく影響を受けないことに気づかないように、両陣営が全力で綱を引っ張り続けるために、できるだけ多くの問題で常に五分五分の状態に保たれる。 アメリカの歴代大統領について「オバマはこうした」「トランプはああした」と語る唯一の理由は、この点を強調するためである。オバマは前任者の最も悪質な政策をすべて継続・拡大し、トランプは前任者の最も悪質な政策をすべて継続・拡大したという事実を強調するためだ。バイデン政権では良くなったとか、トランプ政権では悪くなったとか、オバマは進歩的だったとか、トランプは平和主義者だったとか、そういう党派的な愚かなシナリオを打ち砕くためだ。 党派や綱領に関係なく、各政権下で起こった恐ろしいことを指摘することで、アメリカ人が自分たちの票を使って政府の行動をコントロールしているという幻想をすり減らすことができる。大統領や選挙政治に対する人々の強い関心を利用して、大衆の目を機械の内部構造から遠ざけるためのパフォーマンスであるという洞察に引き込むのだ。 そうすれば、真の変革の可能性が開ける。アメリカ人が、そもそも自分たちが投票したわけでもない問題を投票で解決できると信じ込めば信じ込むほど、数の力を使って現実的な手段で現実的な変化を強いることを思いとどまらせることができる。