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ウィリアム・ダンカリー ⚡️フリードリヒ・メルツ「おまえは頭が狂ってるのか?」

ronpaulinstitute.org

ウィリアム・ダンカリー著:25/08/2025

Image from Gyazo

✒️要約:

  1. ドイツ首相メルツは「停戦なしに和平交渉はできない」と条件を出し、進展を妨げている。
  2. プーチンは過去のミンスク合意で「停戦を和平準備に利用された」との不信を抱いており、今回も停戦条件を拒む可能性が高い。
  3. 著者は、ウクライナ憲法上の制約を乗り越えてでも妥協を図り、メルツらの妨害を排して速やかに和平を実現すべきだと主張している。

【本文】

深刻に続いている流血と破壊のウクライナ戦争を終わらせるための交渉のさなかで、ドイツ首相フリードリヒ・メルツはまるで進展の前に大きな障害物を置くような言動を見せた。

それはこういうことだ。
メルツは他のヨーロッパの指導者たちと共にワシントンを訪れ、トランプ大統領とのウクライナ協議に臨んだ。そこで彼の発言の番が回ってくると、彼はこう述べた。

「次の会合が停戦なしに開かれることは、私には想像できない。」

もちろん、戦闘の継続を望む心ある人間などいない。だから「停戦」という言葉は一見すると即効の解決策のように思える。だが、メルツの強い発言には条件がついていた。つまり彼は、停戦が成立するまでは和平交渉を進めるべきでない、と言っているのだ。

しかしここには途方もない障害がある。プーチン大統領がその条件を受け入れるのを極めて渋るだろう理由が存在するのだ。それは単純明快だ。

以前のウクライナ紛争の際、ドイツとフランスはプーチンから「停戦と並行した和平交渉」に合意を取り付けた。これが「ミンスク合意」である。

それは、今まさにメルツが提案していることのように見えるかもしれない。だが結果は思いがけないものとなった。

一定の停戦と交渉が進められた後、ドイツとフランスの指導者は公然と「我々はプーチンを騙した」と認めたのだ。真の目的は和平ではなく、ウクライナをより強力に武装させるための時間稼ぎだったと。

英語の成句に「一度騙されれば、二度目は用心する(Once fooled, twice shy)」というものがある。これはイソップ寓話に端を発する「一度騙された者は次また同じ目に遭わぬよう気をつけるべき」という教訓だ。プーチンの立場は正にそうだろう。停戦に関してドイツの現指導者をなぜ信頼できるというのか?

メルツはこうした経緯を知らぬはずもない。停戦のみ、和平合意なしでは「虹の端を探す」ように実現困難であることを理解していなければ怠慢だ。それゆえ私は、メルツは意図的に和平プロセスを妨害していると疑わざるをえない。そして、彼とともにその要求を声高に掲げるヨーロッパの指導者たちもまた同罪だろう。

本当に必要なのは、領土問題を含む解決に向けて克服すべき重大な障害に正面から取り組むことだ。

たとえばウクライナのゼレンスキー大統領は、自国の憲法が領土交渉を阻んでいると主張する。だが、それは一部しか正しくない。

確かにウクライナ憲法は領土の分割を大統領に許していない。また、憲法改正すら容易ではなく、国民投票が必要だと彼は言う。これらは事実だ。しかし、だからといってそれが絶対的な障害というわけではない。

過去にウクライナの指導者たちは、自分たちにとって障害となる憲法条文をうまく“乗り越えた”前例がある。それは、民主的に選出された大統領・ヤヌコーヴィチを解任する際のことだ。

一部は「弾劾された」と説明するが、憲法上の必要票数は満たされていなかった。他方「国外逃亡したため大統領職を自ら放棄した」との説明もあるが、これも憲法手続きに則っていなかった。実際の経緯はこうだった。

ラダ(ウクライナ議会)は単に「現在の状況は国を脅かし、市民の権利と自由が大規模に侵害され、極めて緊急の事態である」という決議を通した。その結果、憲法を遵守せずにヤヌコーヴィチを排除したのだ。

ならば、現在の戦争も同じように扱えばよいではないか。今まさにウクライナは脅かされ、市民の権利・自由は大規模に侵害されており、極めて緊急の事態なのだから。

同様の理由付けで単純に決議を行い、領土の交換や軍事的に成立した現状の承認を含む和平を正式に認めればよい。それが命を救い、家や企業やインフラを守り、ひいてはウクライナを守ることになるだろう。これこそが真に「ウクライナとその国民に寄り添う」道である。

ゆえに今こそメルツに「ノー」と言うべきだ。必要なら計画グループから放逐し、より善意ある指導者たちだけで迅速かつ最終的な和平支援に取り組むべき時なのだ。