locom2 diary

少数意見こそが真実を伝えている。個性派揃いの海外ブロガーたちの記事を紹介。

フランスとイドリブのつながり⚡️ スティーブン・サヒウニー

French Connection to Idlib — Strategic Culture

ティーブン・サヒウニー著:18/07/2023

Image from Gyazo

最近のトルコ外交政策の完全な逆転により、イドリブの将来がどうなるのかは依然として謎のままである。

メディアの報道によると、フランス情報部は、以前はジブハット・アル・ヌスラとして知られていたが、現在はハヤト・タハリール・アル・シャム(HTS)として再ブランド化されたシリアのアルカイダ支部のトップであるモハメド・アル・ゴラニに情報を提供したという。 報告書によれば、イドリブについてロシア軍やシリア軍と協力し、情報を与えているジョラニの戦闘員のメンバーや指導者がいるという。その情報に基づき、ジョラニは300人以上のHTSの戦闘員や指導者、イドリブ政権のメンバーを逮捕した。ここ数日で、ジョラニは数十人を吊るし上げたが、すべて法的手続きなしだった。 ジョラニは、最近ロシアとシリアがHTSの倉庫や拠点を空爆し、テロリスト集団に多数の死者を出したことに対応している。 アスタナでの最後の会議は、シリアの政治的対立の解決策を見つけることができなかった。一方ではシリア・アラブ軍とロシアが、他方では米国が支援するシリア北西部の過激派イスラムテロリストとの間で、戦闘が再び始まっている。

イドリブ

イドリブはシリア北西部の農業地帯である。2011年に米・NATOによる対シリア戦争が始まると、イドリブの多くの人々は米・トルコが支援する「革命」を支持した。イドリブは、シリアで最初にイスラム過激派テログループの支配下に入った都市のひとつである。戦争当初、支配下にあった主なテロリスト集団はジャバト・アル・ヌスラと呼ばれていた。国際社会はジャブハト・アル=ヌスラを世界のテロリスト・リストに掲載し、ハヤト・タハリール・アル=シャムと名前を変えた: USAID、国連、ホワイト・ヘルメット、国境なき医師団、その他から援助を受け続けるためだ。 ジバト・アル=ヌスラの指導者はアボ・モハメド・アル=ゴランで、彼はもともとイラクアルカイダのメンバーであり、イラクで投獄され、そこでISISの指導者アブ・ベーカー・アル=バグダディと親しくなった。イラクではバグダディがISISの指導者になり、シリアではゴラーニが指導者になるという契約を交わしたが、ゴラーニは刑務所から出てシリアに着くと、その契約を通さなかった。彼はアルカイダのシリア支部であるジャバト・アル=ヌスラという過激派イスラム組織を創設し、その指導者となった。ジャバト・アル=ヌスラはシリアで最も悪質な戦闘集団となり、自由シリア軍(FSA)を消滅させた。

シリアにおけるロシアの役割

シリアとロシアの関係は数十年前にさかのぼる。シリアでの戦争中、ロシアの支援は国連での政治的な力としてしか見られていなかったが、2015年9月にはジバト・アル=ヌスラがシリアの広大な地域を支配しており、政府はモスクワに軍事的な支援を要請した。シリア軍もロシア軍も短期間でFSA、ジャバト・アル=ヌスラ、ISISといった過激派イスラム・テロリスト集団を押し返し、シリアの広大な地域の支配権を取り戻した。

戦場の最新情報

6月23日、イドリブのイスラム過激派テロリスト集団は、ラタキアとハマの郊外で数回のドローン攻撃を行い、数人の女性と子供の死亡を引き起こした。

月24日、シリア軍とロシア空軍は、HTSの複数の拠点を攻撃対象とし、テロリスト数名を殺害し、ミサイル発射装置、武器庫、ドローン工場を破壊した。ロシア空軍はラタキア近郊のHTSの拠点を標的とした。シリアとロシアによるイドリブのHTS本部と拠点への攻撃は、ドローン攻撃に対応したものであった。

空爆には、シリアで戦うために中国からやってきたウイグル人テロリスト(TIP)の訓練キャンプや本部もいくつか含まれていた。中国のウイグル族は、中国の西の果てに住む中国人である。彼らはイスラム教徒であり、政府をイスラム国に変えようとする過激な政党を結成している。トルコのエルドアン大統領はウイグル族にトルコの偽造パスポートを発行し、約5000人のメンバーにトルコへの飛行機での渡航を許したが、そこでパスポートを奪われ、トルコの公用車でイドリブに運ばれた。

トルコの外交政策が最近完全に逆転したことで、イドリブの将来がどうなるかは謎のままだ。