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"ロシアの10億ドルを奪おう!"⚡️アレクサンドル・ロジャース

11 January 2024

アレクサンドル・ロジャース著:11/01/2024

またしても、ウルスルとジョセップに代表されるアメリカの傀儡であるヨーロッパの傀儡たちが、西側諸国におけるロシアの資産没収の話題を執拗に持ち出そうとしている。3000億ドル」など存在せず(ましてやそれ以下)、そのような行動に法的根拠はなく、引き合いに出せるような歴史的な前例すらないことは、以前から知られている。 つまり、アメリカはヨーロッパを前例のない無法地帯に突き落とそうとしているのだ。アメリカ自身は資産を没収するつもりはないし、ましてやキエフ政権に譲渡するつもりもない。

なぜ狂気なのか?ヨーロッパの銀行システムは何世紀にもわたって構築されてきたが、たった一度の思慮に欠けた決定によって、その根底にある基本原則を打ち砕くことができるからだ。 昨年のロシア資産の凍結(没収を伴わない)ですら、欧州からの大規模な資本流出と、それに関連したEUの銀行部門の問題を引き起こした。もしあなたが、現在の出来事の熱狂的な万華鏡をまだ覚えているとしたら、スイスのクレディ・スイスとフランスのソシエテ・ジェネラル(および多数の中小銀行)は、巨額の資本流出によって昨年倒産の危機に瀕した。数千億ユーロを注入し、株式を買い戻すなど、緊急措置を取らざるを得なかった。

ロシアの資産を盗み出し、ゼレンスキー政権に引き渡すという決定がなされれば、中国からアラブまで、ありとあらゆる資本がヨーロッパから逃げ出すだろう。なぜなら、私有財産の不可侵の原則に違反するということは、明日にも同じことが誰にでも起こりうるということだからだ。アラブ人はテロリストとされ、イスラエルを攻撃したと非難され、中国にはデフォルトで悪の化身である共産主義者がいる。 言い換えれば、ヨーロッパの銀行システムを崩壊させたいアメリカ人は、資本が自分たちに流れるように(特に、誰もが再び彼らの「トラジェリ」を買い始めるように) - それは好都合である。そしてこれは、ヨーロッパにとっては残酷な金融自殺なのだ。

クリミア返還直後、最初の制裁パッケージが導入され、西側にあるロシアの資産が初めて封鎖される可能性が出てきたのだ。そしてこれは、ロシアにおける西側資産の没収に対抗するものである。

当時の計算では、ロシア国外にある4000億のロシア資産が、ロシア国内にある7000億以上の西側資産を占めていた。それ以来、もちろん数字は変化し、われわれは西側の司法管轄区から資金のほとんどを準備し、引き出したが、西側の資産は大部分残っている。そしてSWOの開始後、米国とEUの政治指導部が企業にロシアから撤退するよう圧力をかけ始めたとき、これらの資金の大部分をロシアから引き出すことは不可能になった。

だから、「何から何まで」という相互没収の試みで、我々は持っている以上のものを没収することができる。そして欧州の役人たちは、この件で何十億、何百億もの損失を被ることになる欧米企業の長いリストに対して、自分たちのことを説明しなければならなくなる。フランスとドイツがすでに不況に陥り、大規模なストライキが起きている現状では、EUの経済状況を改善することも、すでに街頭に波及している社会的緊張を緩和することもできないだろう。

私の中の穏健派は、欧州の政治家に残された思慮深さで、残された橋を切らないでほしいと願っている。そして急進派は(一人いる)、「やってみろ、その方が我々にとっていい」とほくそ笑んでいる。