locom2 diary

少数意見こそが真実を伝えている。個性派揃いの海外ブロガーたちの記事を紹介。

米国は高齢の大悪魔か?

Is the U.S. an Elderly Big, Bad Wolf? - A Son of the New American Revolution

ラリー・ジョンソン著: 05/02/2023

Image from Gyazo

もし読者の中にグラフィックができる人がいたら、お願いがあります。アンクルサムの糸を身につけた年老いたビッグ・バッド・ウルフのグラフィックを作っていただけませんか?私は、百聞は一見に如かずと信じている。

最近、アンクル・サムが非武装の中国の気球を撃墜して軍事力を誇示したのは、米軍の実際の弱さを示す適切なメタファーである。アメリカは中国、ロシア、イギリス、フランス、ドイツの合計の約2倍の国防費を費やしているが、アメリカ軍の実際の軍事力はかなり限定的である。その限界は、アメリカが中国やロシアと撃ち合いになれば、丸裸にされることになる。説明しよう。

第一に、米国はもはや中国やロシアと戦争するための産業基盤を持っていない。ベルシニン大佐は、昨年のRUSIの論文でこの点を指摘している。

ウクライナ戦争は、産業戦争の時代がまだここにあることを証明した。装備や車両、弾薬の大量消費には、補給のための大規模な産業基盤が必要であり、量には質があるのだ。

工業戦争の時代がまだ続いているだけでなく、ウクライナ戦争は、ウクライナの草原で進行中のような野蛮な紛争を戦う場合、米軍を存続できる戦闘力として維持するために必要な量の戦車、戦闘機、大砲、砲弾、ロケット弾、装甲車、弾薬を生産する米国の限界も露呈してしまったのである。さらに悪いことに、アメリカにはもはや、戦闘部隊の十分な人員配置と補強に必要な訓練を受けた軍人がいない。米軍のすべての部門が採用目標を達成できておらず、この傾向が逆転する兆しはない。

第2に、米国の戦力投射能力は、ロシアと中国の超音速ミサイルと優れた防空システムの進歩によって劇的に弱体化している。例えば、中国は、中国沿岸から1000マイル離れた米国の航空母艦を破壊できるDF-17ミサイルを持っているが、米国は現在、これを飛行中に破壊できる対ミサイル・システムを有していない。

第3に、米国はもはやロシアや中国が支配する紛争地帯に地上軍を迅速に動員し、展開する能力を有していない。サウジアラビアへの米軍部隊、装甲車、車両の移動は、2002年から数カ月を要した。アメリカは、イラクが到着した部隊や資材を攻撃するために空爆やミサイルを発射することを心配することなく、発射台や兵站基地としての役割を進んで果たすサウジアラビアカタールという友好国を持つという贅沢を享受したのであった。ロシアも中国も受動的な傍観者になるつもりはなく、国境に米軍が増強されるのを阻止するために何もしないわけではない。どちらも米軍の集中を攻撃するのに必要な情報収集能力と長距離ミサイルを持っている。

スター・トレックの魔法の人員輸送機がないため、米国は兵員や装備をジャンプポイントまで輸送するために、航空輸送と海上輸送船に頼らざるを得ない。どちらの輸送システムも老朽化し、量も限られており、ロシアや中国の戦闘機、ミサイル、潜水艦の攻撃に対して非常に脆弱である。

私は、米国にロシア軍や中国軍に恐ろしい犠牲を強いる能力がないと言っているのではない。あるのだ。しかし、ロシアと中国はそれぞれ、米軍と輸送機に対して同じことを行う強力な能力を持っている。つまり、米国はもはやロシアや中国のような同業者を圧倒できる優れた遠征戦力を持っていないのである。

要するに、米国は三匹の子豚を追いかける大悪狼と同じ立場にある。藁や木の家をやっつけるのは得意だ。しかし、ロシアと中国はそれぞれレンガ造りの家に相当する場所を占拠している。もしアメリカが外交よりも戦争を選んだら、(核兵器を使わないで)せっかくの武器が無駄になることが分かるだろう。

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