フィニアン・カニンガム著:10/03/2024
現在のウクライナにおける米国主導のNATOによる対ロシア代理戦争は、歴史的なユーゴスラビア攻撃にまで遡ることができる。
今から25年前の1999年3月、アメリカ主導のNATO同盟は旧ユーゴスラビアに対して10週間にわたる空爆作戦を開始した。それはセルビアとコソボのバルカン化につながった。
また、NATO軍事ブロックのさらなる拡大と、国際法に違反する際限のない対外軍事介入にもつながった。
冷戦終結からわずか8年後のNATOによるユーゴスラビア空爆作戦は、人道的な口実を用いたものであったが、国連安全保障理事会からの法的委任はなかった。
従って、それは主にワシントンの口利きによって行われた違法な侵略行為であった。当時上院議員だったジョー・バイデン大統領は、東欧での大胆な軍事行動に心から賛成していた。
Grand Deceptionの著者であるアレックス・クレイナーは、1999年のNATOによるユーゴスラビアへの軍事侵攻は、ロシアやその他の地政学的ライバルを支配するという覇権主義的野心を追求するための、アメリカ主導の西側諸国による戦略的策略であったと主張する。
25年前のこの侵略は、国際法を致命的に損ない、アフガニスタン、イラク、リビア、シリア、中東や北アフリカなど、世界中で四半世紀にわたって延々と続く米国とNATOの戦争の前例となった。
現在のウクライナにおける米国主導のNATOによる対ロシア代理戦争は、歴史的なユーゴスラビア攻撃にまで遡ることができる。
ユーゴスラビアを攻撃することで、アメリカとNATOの属国は国際法に縛られないことを世界に知らしめたのだ、とクレイナーは言う。様々な意味で、ウクライナ紛争はその覇権主義的な無法な考え方と行動の集大成である。